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歯止めとしての憲法9条~内橋克人さんの『試される憲法』2

 とてもじゃないけど,憲法9条の理想なんて実現していない,と言われます.確かにその通り.戦後すぐに警察予備隊⇒自衛隊が出来て,朝鮮戦争があり,軍備を持たないなんて理想は一度たりとも実現していません.
 でも,軍拡そして戦争への道の歯止めにはなってきました.もし憲法9条がなかったなら,早くも朝鮮戦争に人を送りこみ,殺し殺されしていたはずです.

 憲法9条のおかげで,民生部門に集中できた60年.その間に国の構造を変えることができれば一番よかったのだけど,残念ながら軍需の代わりに外需+公共事業だったと,内橋さんは書いていらっしゃいます.

『試される憲法 誕生60年』
~経済評論家 内橋克人さん
軍需経済化 9条が歯止め(2/3)
(2007年6月22日 東京新聞朝刊)

 昭和恐慌は軍事費を大幅に増やし,見せかけの好況と失業者の徴兵によって切り抜けた.しかし,肥大化した軍部や量産した兵器はどうなったか.待っていたのが15年戦争でした.戦後は需給ギャップを外需と公共事業で埋めてきたが,政財界は深刻な不況のたびに軍需産業に頼り,「第3の市場」によって需給の安定化を図ろうとする誘惑にかられてきました.
 米軍の発注で潤った朝鮮戦争での特需が終わったころ,次に第2次石油危機と円高ショックが同時に来た1970年代後半,そしてバブル崩壊後の90年代不況下-の3回です.しかし,憲法9条が歯止めとなって,彼らは日本経済の軍需経済化をおおっぴらには進めることができなかった.
 中国やアジア諸国も9条を信頼しているからこそ,日本企業の工場進出を受け入れた.改憲論者は9条の果たした役割の大きさを全く理解していない.
 自動車や電機は外需一本槍でまだまだ頑張っているようですが,大規模な公共事業は既にNGで,だからこそ歯止めとなっていた憲法9条をナシにして,軍需にまた戻りたいのでしょうか.
 でも,国民だってそんなにバカじゃない.もっと他によいやり方がないのか,一緒に考えましょうよ,安倍総理をはじめとする政治家の皆さん.そうでなければ,別の人に政治の場を譲ってください.政権交代しましょう!

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